ウェブマガジンTOP >産学ジョイント倶楽部 >2006年11月22日
産学ジョイント倶楽部

創るのは「商品」。ファッションビジネスへの挑戦!

杉野服飾大学×株式会社神戸レザークロス


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アパレル業界の流通機構はよく川に例えられる。その内の、企画を立ち上げてから店頭に商品として並ぶまでの流れを学生のうちから体感させたいとして、杉野服飾大学では企業との連携に類を見ないほど積極的に取り組んでいる。その中で今回は、授業自体が産学連携を基盤に構成されているというファッションビジネス・マネジメントコースの取り組みを紹介する。




商品が出来るまで

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企業に入ってからの即戦力となる学生を育成しようと設定されたこのコースでは、3年次の4月から約1年間で4、5本のプロジェクトに携わる。しかもその全てが同時進行。そのためスケジュールの組み合わせが難しく、複数のプロジェクトで納品時期が重なることもしばしば。その中で優先順位を決めて調整することで、実務的な感覚も磨かれていく。


〜大まかな流れ〜


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各プロジェクトごとにチームを組み、
デザイナー、パタンナーといった役割を決める。
このチームでバーチャルカンパニー&ブランドを立ち上げる。

企業から提示された課題を基にチームで話し合い、
マーケティングなどを参考に企画書を作成。(その数50枚以上!)

企業にプレゼンを行い、評価を受けたチームは企業との細かい打ち合わせを行う。

サンプルを作り実際に着用して企業に再度プレゼン。

商品化が認められれば店頭へ納品。


以上が一連の流れだが、商品として売り物にする以上ここで終わりではない。商品が売れて消費者の満足を得てはじめて成果となる。



世界が注目する109へ!

今年提携している企業の一社、株式会社神戸レザークロスは渋谷109に「Beaute Danser」というショップを出店している。その「Beaute Danser」にリメイク商品の納品が決定した3チームに注目した。
提示されたテーマは【ブリティッシュ・カウガール】と【スウィート・ボヘミアン】。


○カンパニー名「Cyalifornia」 ブランド名「DUDE RUNCH」
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アメリカ西海岸風の開放的なノリと、今までにないような商品を作る、というフロンティア精神がコンセプト。ブランド名「DUDE RUNCH」はジーンズをカジュアルなお洒落として楽しむことを始めた場所の名前。「市場にはありそうでなかったものを意識しました。消費者の目線に立つことも大事なので、マーケティングから109のギャルの心を読みました!」




○カンパニー名・ブランド名「Journey」
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コンセプトは気ままな心の旅。旅行のわくわく×服を新しくリメイクすることへのワクワク感を表現。「今年の流行りであり、“ブリティッシュ・カウガール”というテーマにも合う赤のチェックを使ってリメイクしました。ショップ自体がエスニック系なので、お店の雰囲気にもぴったりです!すべて手で縫いつけた刺繍や、象をかたどったロゴデザインもぜひ注目してください!」




○カンパニー名「KABU Company」 ブランド名「BAЯANASHI」
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インドの聖地「バラナシ」のsunset time(夕暮れ時)。その独特なリラックス感を味わいながら、自分なりのオシャレを楽しんでほしいという気持ちがブランドの柱。「ターゲットは20〜30代前半の女性です。服に癒しを求めつつも、自分のスタイルにこだわりを持った人に着てほしい。「エスニックという言葉から連想するもの」を100人にアンケートし、回答の多かった「動物のモチーフ」から象に着目してデザインに生かしました。見てて楽しい企画書、というのもこだわりです!」


それぞれ、テーマやコンセプトには独自のオリジナリティを出しているが、入念なマーケティングは欠かしていない。 「1万円以上の商品は売れない。」との予測から、安い価格で販売できるようなるべく低コストで商品を製作したそうだ。



営業する教授


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提携する企業は年によって様々。昨年はEDWINとの共同開発や、学生服のトンボに新しい制服デザインの提案などを行った。その他にも毎年多様なコラボレーションが生まれる。そのために、コース主任の鈴木明教授は自ら各企業に交渉に赴き、提携先を探す。それはコース設立当初から変わらないそうだ。世にも珍しい「営業」教授は、若い学生たちの発想の素晴らしさを企業にアピールし続けている。



ギブ&テイクの関係


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企業側にとっても単なる[大学の授業への協力」ではない。実際に量産され店頭で売られた商品の売れ行きは好調で、完売してしまうこともあるという。若い感性が生み出す斬新なアイディアや素直で率直な意見を取り入れることで。新しく流行を作るものを探り出すのだ。同時に若手の育成にもつながるという、一石二鳥の手法なのである。



経験という名の武器


この産学連携ではチーム力とコミュニケーション力が鍵となる。各々の役割に沿って、授業時間外にも積極的に活動するチームワークと、チーム内や各企業とのやり取りで培うコミュニケーション能力は、これからの大きな財産となるであろう。「ファッションビジネスを理論と実践の両面から学んだ経験を生かして、将来企業のトップに立つような優れたビジネス感覚を備えた人材を輩出していきたい。」と教授は熱く語った。


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鈴木 明教授

■所属
杉野服飾大学
服飾学部服飾学科
ファッションビジネス・マネジメントコース教授

■略歴
久留米工業大学卒業

■専門分野
ファッションブランドマネジメント論
ファッションマーチャンタイジング

■研究テーマ
デザインの創造と真理の探究
産学連携の新しいファッションビジネスの創出と育成















現在、学生がリメイクした商品が店頭に並んでいるところ。その成果が楽しみである。





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